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2015年7月

2015年7月30日 (木曜日)

夏体み

小学生は,夏休みですね。

私の生まれ育った田舎町。小学生だった私の夏休みはいつも同じでした。

 

午前6時起床。ラジオ体操です。雨が降っても風が吹いても集まります。近くの公園に集合し,6年生が前に出て手本を示します。地区のリーダーが出席スタンプを持っており憧れの存在。全員がラジオ体操カードフルコンプを狙ってました。雨が降ると近くの公民館の軒下。ハンコだけもらって帰るのです。ちなみに,通常は放送が終わってからマラソンして帰ります。

午前8時45分。父は既に出勤。母は近くの郵便局勤務だったのでゆっくりです。母が居なくなってからは私の時間。ずっとテレビでした。

テレビはずっとNHK教育。8時45分くらいから子供向け番組の開始です。たいていは昔話から始まって,小学生向けの算数とか理科番組が続きます。これをずーっと見続けた日々でした。

「いちにのさんすう」では,魔法を使えるようになったタップに違和感を覚えたり,「小学理科3年生」では,ミルちゃんとキクちゃんの間に突如割り込むように登場した何だろ君に敵意を覚えたり。「わたしたちのくらし」のクラさんがいなくなって残念に思ったり。「たんけんぼくのまち」では――当時は気に留めなかったのですが――チョーさんがワンワンになっていたり。

「みんななかよし」とか「明るい仲間」は嫌いでした。当時から,もめ事は嫌いだったんです。これが始まると,「夏休みの友」とかに逃げていました。もっとも,ドリルものは早いときには終業式の日,遅くとも夏休み2日目には終わってましたのですが。

だんだんお昼に近づくと,番組が面白くなくなってきます。11時を過ぎると「緑の地球」とか。私は「緑の地球」でテレビを断念していました。

でも,自分の部屋に引っ込んでも熱いだけ。

当時の自宅には扇風機が1台,居間にあっただけでした。今にして思えばよく耐えていたなと思います。

ハエ取りリボンとか懐かしい。

夜は蚊帳でした。私は蚊帳の秘密基地感が大好きでした。それでも数カ所は刺されて,ウナコーワとか塗ったわけですが。

 

この質素な暮らしが私の少年時代。私の夏休み。

 

ところで,夏「体」みって間違い,しませんでしたか?

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2015年7月29日 (水曜日)

コスト意識

15年くらい前でしょうか。親の後を継いで開業する先輩医師からひとこと。

「お前は開業には向いてないよ。おそらく儲けを出せないから」

 

その言葉を本当に理解するまで10年くらいかかりました。いや,今でも「全て分かった」とは言えません。

医師は,患者を診察し,医療行為を行うことで対価を得ます。

その値段は,「保険診療」というルールに則ります。そのルールブックにはあらゆることが記載されており,病院においては医事課職員が「取れるものはキッチリ取る」べく目を光らせますし,高額な医療材料や薬品が査定されないように入念なチェックを行います。

多くの病院勤務医って,あまり経営のことは考えてません。

自分の給料は患者を診療することで得ていると信じているからです。

ですから,目の前の患者さんに最高の医療を施せば堂々と給料がもらえると思うわけです。

 

当然だろと思われたかもしれません。

でも,「最高の医療」のために,保険診療では認められてない検査を行ったり処方をしたりするとどうでしょう。

当然,その分の対価は病院には入らないどころか,病院の丸損となってしまいます。医師は,医療行為をするだけですから,別に身銭を切られることはないのです。目の前の患者さんに,「この薬が効くかもしれない」と処方し,仮に上手く行ったとても,「保険診療ルール」から外れていれば,病院は損するわけです。

たとえば,最近話題なのが「ソリリス」という薬。

もともとは発作性夜間血色素尿症という稀な病気に対して用いる特殊な薬です。これは,他に非典型的溶血性尿毒症症候群(aHUS)という病態にも効きます。しかし,これに対して使用した場合,保険診療で認められず査定された事例が全国的に増えています。

問題は,この薬は,1回200万円と言うこと。

査定(保険診療で認められないこと)されたら,病院は200万円を失うわけですよ。効いても,効かなかったとしても。

 

薬においては,「現時点では日本で認められていないが,海外では有効性が認められている」ものが結構あります。

でも,「海外で論文も多く出ていて効果が実証されている」からといって,日本で使えば,患者さんはさておき病院は大損するわけです。

ここ,医事課から事前チェックとかは入りません。

医師は,一度処方してしまったら,その行為にチェックが入りにくいのです。用法用量が間違っていれば薬剤師から疑義照会が来ます。しかし,薬剤師は投与した患者の病名は分かりません。ですから,処方された薬が適正なのか否かは分からないのです。

 

15年前の先輩の言葉。

 

もし,開業した場合にはコスト意識は不可欠です。

目の前の患者を助けるために,海外で認められている最新の治療をしたら,小さなクリニックは経営が成り立ちません。自分のみならず,家族,そして雇用しているスタッフを喰わせていくことができません。

小さな医院を継ぐと言うことは,そういうことなんです。

とても勉強していて,患者さんにとってよりよい海外の最新の治療法を知っていても,それを実行してはいけないのです。自分の方が最新の治療を十分に知っていても,自分のところでは行わず,大学病院のようなところに紹介するしかないのです。

そういう悔しい思いにお前は耐えられるのか,という意味だったわけです。

 

いろんな紹介状をいただきますが,紹介元の先生の思いを汲み取るのも,紹介を受ける側の医師の仕事かな…なんて思います。

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2015年7月27日 (月曜日)

発表会2015

カワイ音楽教室でピアノを習っている娘。

土曜日に発表会がありました。

今年は土曜日の午後。去年は平日午後だったので出張先から物理的にも精神的にも法律的にも無茶をして駆けつけましたが,今年は平穏。午前中に外勤をして午後に自宅をゆっくり出発。会場までは自宅からクルマで10分程度ですから余裕です。

そう,「余裕です」のつもりでした。家内が時刻を1時間遅く見積もってなければ…

開演は14:30ですので,私は余裕を持って13:30くらいに家を出るつもりでした。朝,出勤前にも確認しました。が,家内の中では「自宅出発14:30, 開演15:30」だったようです。

外勤から家に戻り,13:15くらいまで余裕をかましている私。長女もゆっくりと準備開始。次女は私にベッタリ。

さて,家内。

13:15になって,自宅出発は14:30ではなく13:30であることに気付いたようです。

 

――様々な大声,怒号が響き渡っておりましたが,私は気にも留めずツムツムしてました。次女もツムツムしてました。

お陰さまで,13:50には家を出ることができました。

 

ホントは,間に合うか否かの問題ではなく,歩かずに済む近くの駐車場を取れるかどうかが13:30出発のポイントだったのですが,そこは触れずに。

 

さて,そろそろ発表会の話をしましょう。

 

14:30から16:30くらいまでに40人が発表しました。

いつものように学年順。ただし,元年順は前半と後半に分かれていて,前半はレッスン歴が浅いグループが学年順,後半は比較的レッスン歴が長いグループが学年順ということになってました。同学年内では,曲の難易度と言いますかレベル順に並んでいるように思えました(※もちろんプログラムに順番決めの基準は明記されておりません)。

うちの長女は,今年は33番目。小学5年生の中では最後でした。同学年の上手なお子さんたちとは担当講師が異なるので,一緒になりません。そこは毎年残念なところです。

 

今年の印象。

皆さん,昨年に比べると練習してきています。コンクールレベルでは全くないのですが(苦笑),少なくとも「楽譜をもらったの3日前ですか?」みたいなのはありませんでした。

ただ,2曲セットにして,しかも,ふんだんにリピートすることで,演奏時間を稼いでいるケースが多かったです。ま,気持ちは分かります。30秒でも5分でも参加費は同じですから。

分かるんですが,私個人としては,その1曲に賭けて欲しいと言いますか,短時間でも「良い演奏だ」と思えるような「頑張った成果」が分かる方が好きです。

クラシックは今年も少なめでした。

覚えている限りでは,邦人,ブルグミュラー,ギロックなどを除外しますと,エリーゼ(※全部ではない),モーツァルトのソナタK.545(うちの娘の前の方),シベリウス,ショパンでした。

ショパンは最後の方がワルツop.64-2を弾いてました。とても優等生的な演奏でした。私としては,昔の失恋を思い出すくらいのネチっこい演奏が好きです。

 

うちの娘は,普段通りに弾ききったと思います。多少,かすった部分はありましたが,音楽を止めることは全くなく,一気に弾ききりました。私も今年は安心して観てました。最後の音は考えすぎでした。

「空気に溶け込むように」

というイメージで最後の音を打鍵しようとしたら,打鍵が思いっきり浅くなってしまって,「屋根まで飛んで消えていくはずのシャボン玉が,目の前で破裂した」感じになってしまいました。

 

今年の衣装は,深いブルー?グリーン?のワンピースに黒の唐草模様が入っているやつ。家内のセレクトですが,割とベタでしょうか。ショートカットが合わないので,付け毛を装着していました。

 

皆さん,お疲れさまでした。

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2015年7月24日 (金曜日)

無意味な検査・悩ましい検査

時々ですが,「この検査,しなければよかったのに」と思うことがあります。

検査って,やはりタイミングと評価が大切で,そこを考えずに行うと後悔するのです。

 

たとえば,「CRP」。

「C反応性蛋白」と言いまして,炎症マーカーです。体内のどこかに強い炎症があれば,肝臓が「CRP」を合成し,血液中でCRP濃度が上昇します。ですから,血液検査でCRP濃度を測定すれば,体内に炎症を起こしているものがあるのかないのか分かるわけです。

で,肺炎の患者さんが入院したとします。外来で測定したCRPは10.0mg/dl(基準値は0.2未満)。

抗菌薬が投与されて,すぐに解熱し,呼吸も見ていて楽そうになってました。明らかに治療は効いています。主治医は,その翌日にも採血しました。

そうしたら,CRPは12.5mg/dl。入院時より上昇していました。

主治医は悩みましたが,自分の診察所見に自信がなかったので抗菌薬を変更することにしました。

 

さて,CRPというのは,炎症があって肝臓が合成するわけです。そこに時間差が発生します。24~48時間遅れて上下することもあります。入院2日目のCRPというのは,もしかすると入院前日の炎症をみているだけかもしれません。それに惑わされてはならないわけです。実際,解熱して呼吸状態が改善しているならば間違いなく抗菌薬は効いているわけで,それを変更する必要はありません。

採血するのは構いません。点滴によって電解質が崩れているかもしれませんし,抗菌薬による肝機能障害が出始めているかもしれません。ただ,CRPに関しては,このタイミングでとっても意味がないし,迷うだけです。

 

ちょっとレベルを上げます。

 

ヘルペスウイルスの検査で「マルチプレックス」というのがあります。

ヘルペスウイルスには8種類以上ありまして,口唇ヘルペスを生じる単純ヘルペスウイルス以外に,水痘帯状疱疹ウイルス,EBウイルス,サイトメガロウイルス,HHV-6などなどがあります。

さて,よく分からない発熱を便宜上「不明熱」と言いますが,このときに「マルチプレックスを検査しましょうか」という話がカンファレンスで出ることがあります。

この検査は,患者さんの血液をサンプルとして,遺伝子増幅をかけて,ごくごく微量のヘルペスウイルス全てを検出しようって検査です。通常の血清検査では検出できないレベルのものを無理矢理みつける検査です。

実際のところ,この検査が決め手になる病気は稀です。そういう稀な疾患をターゲットにしているなら構いませんが,考え無しにオーダーし,患者さんの状態は凄く良くなっているのに,微妙に何かが陽性で帰ってきたりすると悩むわけです。

それに,この検査は保険適用外です。保険が効かない検査は結構あります。しかも高額です。数万円します。

でも,患者さんからは徴収できません。混合診療ってことになっちゃいますから。

すると,この検査費用数万円は病院からの持ち出しです。病院の自腹です。もっといえば,この検査,オーダーしてから結果が来るのは3週間くらいかかります。結果が出る頃にはたいていの患者さんは良くなって退院しています。

不明熱は勉強になりますから,研修医の先生とか若手の先生が担当することが多いです。で,あまりコスト的なことを考えずにマルチプレックスを出したりしています。保険適用外の検査でも,医師ならば簡単にオーダーできちゃうところも問題です。

 

検査をするなら,タイミング,正しい評価,コスト意識が必要です。

また,検査結果と関係なく治療方針が決まっているならば,検査しない方が良いと思います。また,検査結果に引きずられないことも大切です。

 

私の場合,リウマチ患者さんでCRPが上がっていたとき,「また1人で草むしりしたでしょ,こんなにCRPが上がってますよ」とか鎌をかけ,患者さんの教育材料に使っております。私の患者さんは,無茶しすぎで関節に負担をかけている人が多いのです。

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2015年7月19日 (日曜日)

山形市にて

いま山形市に来ています。

学会が主たる目的なのですが,家族全員でドライブ。googleで調べたルートと,ナビが示したルートに違いがありまして,予定よりも30分遅れましたが無事に到着しました。

次女はホテル大好きなので,昼寝もせずにハイテンションを維持しておりました。ホテルと言うよりも,部屋のベッドに飛び込みたい欲求が一番の次女。どうやら満足いただけたようです。

 

山形駅の西口は,ビジネスホテルがたくさん。東横イン,ルートイン,リッチモンドホテルが並んでいます。東京はギリギリの敷地にギリギリで建っていますが,東北はどこも広い敷地に余裕を持って建っています。コンビニもあるし,24時間スーパーマーケットも隣にあるので,とっても泊まりやすい環境です。

ええ,娘たちが寝静まったので,500円ワインを飲みながらこれを書いています。

 

それにしても,トップバリュの500円ワイン,全然酔えません。アルコール度数がイマイチなのかな。

スペインの「サンチョパンサ」ってワインなんですが…

 

当てはまるのは「パンサ」の部分だけですな。

 

【注】 パンサ=太鼓腹

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2015年7月18日 (土曜日)

明日は山形へ

明日は山形に行きます。

腎臓学会のサテライトシンポジウムがありまして,参加いたします。演者のひとりです。「演者」と言っても大した話はしませんし,私ごときに長い時間は与えられておりません。

むしろ,メインは家族サービスにあります。せっかくなので家族で山形に行って一泊して帰ってきます。次女はきょうから夏休み。長女もあと3日で夏休みです。次女は,ホテルのベッドに飛び込むのが一番好きなので,とにかく「ホテル」という言葉に目を輝かせています。

 

実は,山形県は私の父の出身地です。

 

月山の近くに父の実家があります。

もっとも,そこに最後に私が行ってから30年が経ちましたが。

 

山形には若干の断片的な思い出があるだけです。

4歳の時の親戚の結婚式。小学生の時,蕎麦を食べてダイターン3の超合金を買ってもらったとき。同じく,ゲームウォッチを買ったとき。など。

山形に行きたかったのではなく,何か買ってもらう切っ掛けだったと思います。

ホント,父の実家は,心理的にも遠かったのです。父の実家は,今にして思えば,とても古風で厳格だったと思います。つまり,「嫁はこうでなくてはならない」とかしきたりにウルサいのです。たとえば,祖母の喜寿に顔を出さなかった私も若干苦言を呈されたようです(多忙な病院にでそれどころじゃなかったわけですが)。

トイレが離れにあるような家でした。テレビもあまり観ない家でした。楽しみがアニメくらいだった小学生の私には決して楽しみな家ではありませんでした。ただ,私はガマン強い子供だったようで,とにかく何時間でも耐えていたのを覚えてました。私,親戚の結婚式の時,4時間くらい無言で座って耐えていたそうです。当時4歳。 

本当は,実家にはクルマで行くのが良かったようなのです。しかし,私の家にはクルマがなく,私は極度に車酔いしていたので電車を選んだようです。

山形駅から「左沢線」に乗り換えて,とある駅からクルマ。

ちなみに,「左沢線」って読めますか?

「あてらざわせん」です。

 

父の山形土産と言えば,いつも「酒田まんじゅう」,「ふうきまめ」,「のし梅」でした。それでも喜んで食べていたのを覚えています。

 

明日は家族でドライブ。

 

すいません,実家には顔を出しません。

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2015年7月16日 (木曜日)

セカンドオピニオン紙一重

とある紹介状の話。

 

さて,次は…と新患カルテを手に取ったところ,「セカンドオピニオンをお願いします」と明記されておりました。

コールする前に,事務に確認をお願いしました。

本来,「セカンドオピニオン」は,事前に予約してきっちり1時間つくって,与えられた情報(診療情報提供書と検査結果など)から主治医の治療が妥当であるのか,自分はどう考えるのかを回答するものです。

だいたい,1時間のうち,30分程度で患者さんに自分の考えを説明し,残りの時間で紹介していただいた先生に,丁寧なお返事を書きます(通常の紹介状の返事レベルではなく,実際に話した内容やその元となるデータなども踏まえて丁寧に書きます)。

なので,事前準備もなくポーンとやってくるものでは本来ないのです。

 

セカンドオピニオン外来の予約を取り直し,出直してもらう流れかな

と思ってましたが,そうはなりませんでした。

 

「今の治療で良いのかどうか,検査して欲しいとのことです。通常の外来対応でお願いします」

と当院担当。

 

いや,検査結果は既に紹介元の先生がたっぷり付けてくれているんですがね。

と私が言うと,

 

「実は,病院受付で患者さんから電話をもらったとき,『紹介状があれば大丈夫ですよ』と答えたらしいのです」

とのこと。

 

――つまり,診るしかないのね。

 

結局,お話を聞いて,希望通りに検査をして,後日結果説明することにしました。

 

が,私の中でモヤモヤしているのは

 

【セカンドオピニオン外来】 自費診療で2万円

  • 1時間かける (30分の話と30分の書類作成)
  • 持ってきた検査結果から言えることのみお話しする(追加検査しないのがルール)
  • 主に,現在の治療が妥当か話す

【通常外来】 保険診療

  • 時間制限なし (結局20分くらい話を聞いて,次回10分くらい説明する)
  • 持ってきた検査に加えて,追加した検査結果も踏まえて話す
  • 主に,現在の治療が妥当か話す

 

何か,セカンドオピニオンを真面目に申し込んだ人は面白くないんじゃないかと。通常外来の扱いだと,指定難病認定を受けていたので,自己負担は相当お安いのですよ。

これなら,無理矢理時間をつくってセカンドオピニオン扱いにしちゃった方が,病院経営には良かったんじゃないのか。

 

こういうところ,田舎の病院は弱いところだと思います。

迷ったら,通常外来枠にしちゃうのです。

たまに,ホントに何でもかんでも質問して,通常枠なのに45分以上かかることもあります。

 

これじゃ儲からないですよね。

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2015年7月15日 (水曜日)

不安定につき不参加

中学校の同窓会,出ないことにしました。

今年のお盆に企画されている同窓会。ちょうど休みをとるつもりの日でした。申し込み方法は,期日までに参加費を振り込むこと。その締め切り日が今日でした。

実際のところ,先週から予定外の案件が次から次へと入り,全く身動きが取れませんでした。そして参加しようかしないか迷っていたのですが,それを考える余裕もないまま締め切り日を迎えてしまいました。

などと,仕事のせいにするのは正しくないですね。結局は,私が前向きになれなかったのが一番と言うことでしょう。

 

 

その前向きになれなかった理由。

それは,不安定だから。

 

まず,現在の立ち位置が不安定です。腎臓,リウマチ,感染対策,移植。全く異なる分野を兼務しています。どれも,こなしていると思います。期待程度か,期待よりもちょっと上くらいのレベルで。でも,どれも張り切って仕事できてないのです。顔が見えないのです。

家庭においても,最近は父として娘たちを上手く導けてないように思います。次女はパパ好きなので,できるだけ相手をしていますが,家に帰ってもそれだけな気がしています。

結局は精神的にも不安定なんですよね。

 

こういう不安定な状態で,同窓会に行ったら,何か6話連続ドラマみたいな展開になりそうで。

そんなフラグが立っていそうで。

 

いつか,胸を張って行ける日が来るといいな。

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2015年7月13日 (月曜日)

エボラ,MERS診療したら帰宅可能?

私は,基本的にはリウマチ,膠原病,腎臓の医者なのですが,我が県では比較的レアな感染症専門医(+感染症指導医)でもあることから,感染対策も仕事のひとつ。

 

さて,ここで皆さんに質問。

 

おくちんが,病院でエボラ出血熱とMERS患者の診療を日常的にしていると仮定します。

皆さんは,おくちん家のご近所とします。

いま,おくちんが仕事を終えて帰宅して,「こんばんは」と挨拶しました。

 

皆さんは,どう思いますか?

 

A. エボラとかMERSとか大変な病気を診ていて大変だな

B. ちゃんと防護服は着て診療しているのかな?

C. エボラとかうつされたくないな

D. 危険な感染症診ているなら,帰ってきて欲しくないし,話しかけないで

 

正直なところ,いかがでしょう。「D」と思う方もいるんじゃないかと思うんです。あるいは,自分はともかく,うちの子供にはうつしてほしくないな…と。

同じことを家内にも言われましたよ。

もし,私がエボラとかMERSとか診療しているなら,家に帰ってきて欲しくないと。自分は構わないが,娘たちには感染させたくない。

 

 

よくテレビに登場する有名病院では,エボラ疑似症の診療にあたる医師は絶対にテレビに映さないようにしているそうです。テレビで見た医師が外来診療などに従事している場合,クレームが出る可能性があるからだそうです。外勤も一切していないそうです。

また,別の県の先生に聞いたのですが,エボラが来た場合,関わる医療スタッフも「家に帰りたくない。大切な家族を感染させたくない」という理由で,自宅以外の宿泊施設を検討しているそうです。ちなみに,その「宿泊施設」は極秘。それを公開すると近隣住民が何か言うかもしれないから…という理由。

 

危険な感染症を診療する医師にはリスクが伴います。

しかしながら,その医師,および診療スタッフは,家族への対応,ご近所さんへの対応という別のストレスを抱えることになります。

 

尊敬されるけど,近寄って欲しくない。

そんな思われ方をするのかもしれません。

 

私なんて,もしそういう状況になっても,普通に外来診療を続けたいし,普通に帰りたいし,普通に飲み会に参加したいのですけどね。

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2015年7月12日 (日曜日)

何とか無事にプレ発表会が終わりました

昨日は,職場の結婚披露宴がありました。

そこで娘は,予定通りに「例の曲」を披露しました。職場のみの披露宴だったので,観客は50人に満たない規模でした。ピアノはヤマハのグランドピアノ(たぶんサイズは2)。椅子はピアノ専用でなく低かったのですが,娘は頑張りました。いつもの練習よりもテンポを上げて,ラストまで弾ききりました。

私も大満足です。

 

とはいえ,最近のピアノ練習は大いにモチベーションが低下していました。

ピアノだけではなく,勉強も,日常生活全体がだらけている…ように見えます。自分の部屋で,マンガ読んだりしているらしいのですが,ま,お年頃ってことですかね。うまく,娘のモチベーションをコーチングでコントロールしたいところですが,毎日のように家内と衝突していてやれやれ…というところ。

 

なので,レッスンしてもあまり進みません。

インベンションは休みもあったり止まったりしてましたが,14番の仕上げが近づいたようです。新しい宿題は,インベンション4番。

7月25日がカワイの発表会です。

 

 

さて,プレ発表会も終わったので,動画出してみましょうか。

 

 

■ インベンション14番

 

 

■ アラベスク

音を外してますがご愛敬。

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2015年7月 3日 (金曜日)

Hairy caterpillar

1週間ほど前のこと,職場入り口玄関付近に毛虫の死骸を発見しました。

大学は緑も多いし木も多く,クルマにはよく鳥のフンが付着しています。この毛虫も空腹の鳥が除去してくれるだろう…そう思って放置しておりました。

今年の春は毛虫が多く発生しましたので,特に珍しくも思わず。

 

3日ほど前,その場所から死骸は消えていました。跡が残っていたので,やはり鳥とか蟻とかが処理したのだろうと思いました。

食物連鎖の仕組みを思い出しながら。

 

しかしながら,状況が変わりました。

 

今朝のこと。

医局の私の部屋から,病院の外来棟に向かおうと階段を登ったところ,その途中に「それ」と思われるものがありました。

立ち止まって確認しようとは思いませんでした。

 

きっと,「それ」は誰かの靴にへばりつき,そして僅かな距離で離脱したのでしょう。

 

「それ」はどうやって自然に還ることができるのでしょう。

 

こんなことを考えているのは,私の仕事が行き詰まっているからです。

きょうは,これから研究会,その後に接待です。明日は朝早くに東京に行って,肺高血圧の講演会に参加し,最終便で帰ります。月曜日は午前は80km離れた病院で外来,午後はその近くの病院で感染対策会議です。

なかなか他の仕事ができませんな。

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2015年7月 2日 (木曜日)

変わらざるを得ない医学教育

私が医学部学生だった頃,現在とはかなり異なる授業でした。

【私の6年間】

  • 1年次: 他学部と一緒に一般教養,物理・化学・生物はあり,体育もあり
  • 2年次: 前半は一般教養の続き,後半は解剖学と生化学の講義
  • 3年次: 基礎医学全般の講義,午後は解剖実習など
  • 4年次: 臨床医学の講義スタート
  • 5年次: 臨床医学の講義,後半から病棟実習スタート
  • 6年次: 臨床実習(~7月),9月から卒業試験だけ

現在の医学生は,1年次から医学の講義が始まってますし,5年次の最初から臨床実習が開始されます。また,それ以前にもチョコチョコと臨床実習の機会があります。私の頃に比べれば,全体として1年以上前倒しになっているようです。

 

ところが,それでも変わらざるを得なくなっているのが授業内容です。

現在の講義主体の授業では,国際的な医学部基準をクリアしていないそうです。つまり,日本で医師をする分には全く問題ないのですが,海外で医師をするには臨床実習時間が大きく不足しているそうです。

このような時代ですから,海外基準をクリアすることを求められています。

やることは簡単です。

大幅に実習時間を増やして,その分だけ講義の時間を削るわけです。

 

ただ,その結果,どうなるかといえば,

各病棟に20人くらいの医学生が常駐します。ちなみに,田舎ですので各病棟に医師は10人もいないと思います(診療科によって差はあります)。全部で5~6人しか医師のいない診療科もあります。これで患者対応をしながら学生対応をする…。結構キツいものがあります。というか,医師にも「能力」が要求されますね。

で,病棟に20人も医学生がいると,正直なところジャマです。電子カルテを学生が使うと,医師のみならず看護師も記録を入れられません。なので,たいていは看護師長から何らかの苦言がきます。

ですから,病棟ではなく外来に学生を移動させます。

実際,医学教育においては医学生にも初期研修医にも「外来実習・外来研修」が強く推奨されています。

 

では,学生を大量に送り込まれた外来担当医。これはこれで苦労するわけです。

患者さんも,診察室に入って見知らぬ学生が数名いたら,相談したいことも相談できなくなるかもしれません。これも診療科によりますが,私の腎臓やリウマチ疾患患者は,妊娠のことをはじめ,かなりプライベートな相談もあるため,ハードルが上がります。

※ ま,そういう相談を受けずに病気のことだけ診ていたら,それはそれで楽ですが(苦笑)

すると,「再診」患者じゃなくて「新患」患者の外来に学生を集めようってことになります。以前に書いたような気がしますが,新患外来はかなり時間が掛かります。大学病院ならではの同意書の山とか,カルテに書くことが相当多いこととか,紹介先に丁寧なお返事を作成したりで,ま,最短でも1人20分はかかります。ここに学生がいて,放置するならいいんですが,質問を受けたりミニレクチャーしていると,規定時間に終わらないわけですよ。

正確に言えば,学生は昼になったら上がります。何人患者が残っていても。で,学生がいなくなってから外来ペースを上げていく…と。内情を知らない新患患者たちは,「やっぱり待たされるな…」と思ってるはず。

 

いずれ,外来担当医からも「これでは進まない」と各科のミーティングで話題が出ることは避けられません。何せ,これが恒常的に続くわけですから。

 

では,どうするのか。

 

今度は,医学生を関連病院にお願いするという作戦が浮上します。

でも,田舎です。田舎の市中病院は本当に戦場です。戦場で学生に優しくできるのか…。それに市中病院に長く勤めている医師は,研修医は慣れていても医学生の扱いには慣れていません。研修医と同等に扱うか,あるいは放置するか。

 

そうすると,医学生が「放置されて何も得られなかった」と言うわけです。

そして,「卒業したら県外だな」とか思っちゃうわけです。

 

困りましたね。

 

 

ついでながら,実習時間を増やしたせいで,大幅に講義時間は減ります。この場合,どうすればいいんでしょうね。

質を落としたくないので,分野を絞って講義し,教えない部分は自分で何とかしてもらうのか,すっごく広く浅く教えるのか。

でも,広く浅く教えると,結局は「すべて覚えろ」的な展開になるんですよ。なぜ,この症状が出るのかとか,なぜ,この検査が陽性になるのかとか教えていると,新しい講義時間では足りないのですよ。

 

結論。

 

新しい医学教育としての臨床実習時間アップは避けられません。

しかし,これに対応するためには医師・教官の多大なる意識改革が必要とともに,医学生にもかなりの能力(努力)が必要だと思います。

実習に試験はほとんどありません。黙って見学していても卒業はできますが,大いなる差が卒業時点でついていることでしょう。

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